2020/05/27 その他

夜間頻尿診療ガイドライン[第2版]

夜間頻尿診療ガイドラインは、2009年に日本排尿機能学会から初版が出版されましたが、今回11 年を経て、第2 版が改訂・発刊されました。

夜間頻尿は下部尿路症状のなかで、最も頻度が高く、また良好な睡眠を阻害することによりQOLを障害し、困窮度の高い症状です。夜間頻尿の病因は、下部尿路機能障害のみならず、呼吸器疾患、循環器疾患、腎疾患、内分泌疾患などの内科的疾患、睡眠障害、生活習慣など多彩で、適切な治療を選択するためには、病態の正確な把握が必要となります。

本ガイドラインは実践的な29 項目のCQに加えて、疫学、病態、診断、治療についても詳細に解説されています。 また、一般医向けと専門医向けの2種類の診療アルゴリズムを提示しています。昼間・夜間尿量の計測が夜間頻尿の病態評価に必須であるという観点から、専門医向けアルゴリズムでは、排尿日誌は必須基本評価として位置づけられています。他方、一般医用に排尿日誌を用いない診療アルゴリズムが提示されていますが、一般医の先生におかれましても、できる限り排尿日誌を実施していただきたいと思います。

本ガイドラインが夜間頻尿を訴える患者さんの診療に関わる一般医、専門医、看護師、介護士などの医療従事者に活用され、適切な夜間頻尿の診療の普及に貢献するできることを期待しています。

日本排尿機能学会会員の方は、本ガイドラインの内容をこちらからご覧になれます。

※2020/7/30 「訂正」を追加掲載いたしました。
※2023/11/15 「夜間頻尿診療ガイドライン[第2版] 訂正(2020年7月30日)」を本文に反映し差し替えました。